住宅思想

地球温暖化が深刻な局面を迎えています。
温暖化の影響で自然環境が変化し、現在世界各地で酷暑やハリケーンなどの異常気象が多発しています。
また、それだけにとどまらず今後アマゾンの森林の砂漠化(イギリス政府報告)や、数m海水面が上昇する
など様々な自然環境の変化が予測されています。
国連の機関(IPCC)の最新の報告では、「今後100年で最大6.4度の気温上昇が起こる」と予測されています。6.4度と言われてもピンとこないかもしれません。実は、以前に比べ暖かくなったと感じる昨今の気温ですら、地球平均にすると0.5度の上昇でしかないと言われています。つまり、今後100年でこれまでの10倍以上の気温上昇が起こると予測されているのです。
年々増加する二酸化炭素排出量
温暖化の原因と言われる温室効果ガスの削減について「チーム・マイナス6%」を謳った京都議定書ですが、目標は達成されておりません。それどころか、2006年度時点では逆に6.2%上がっているのが現状です。なかでも住宅(家庭部門)、建築物(業務部門)では対90年比で4割近いCO2排出量の増加が報告されています。
電気料金の高騰
3.11東日本大震災、福島原発事故を契機に「電気のつくり方」が見直されています。原発を稼動しないためには、現状の日本では火力発電の比率が高くなります。化石燃料の高騰が著しい昨今、電気料金へも影響します。再生可能エネルギーとして期待される太陽光発電ですが、普及のためにとられた固定価格買取制度により、売電価格のおよそ1.5倍での買取が行われていることに構造的な問題を抱えています。10年、20年単位で固定された高値の買取を支えるため、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が、電気料金に課されています。さらに8割の太陽光発電が未稼働と言われ、これらが稼動すると、さらなる高騰をまねく可能性があります。
省エネ住宅への移行、普及へのプロセス
住宅の省エネはもはやまったなしのところまで来ており、2013年には新しい基準である改正省エネ基準が施行されました。2020年には現行の目標基準である次世代省エネ基準が義務基準となり、2030年には新築でのゼロエネ住宅の義務化、さらにその先には全てがゼロエネ住宅となることが目標とされています。次世代省エネ基準すら満たせない今の大多数の家づくりは、すぐ数年先の未来においては存在が許されません。
我慢の省エネから快適の省エネへ

省エネだけを意識すると、ともすれば健康を害する結果を招きます。夏には冷房をかけず、 酷暑を我慢しすぎるあまり熱中症で倒れる事故が多数ニュースで流れます。また、冬には暖房室と非暖房室の寒暖差によるヒートショックで亡くなる人の数(年間15,000人前後)は、交通事故によって亡くなる人の3倍以上にのぼると言われています。暑さ寒さを我慢する省エネではなく、できるだけエネルギーを使わずに、快適な温熱環境を得られる家づくりが望まれているのです。

省エネからゼロエネへ
地球にも人間にも優しい住宅づくりを目指して
"健康"で"快適"な"省エネ"住宅の実現は今後の日本の住宅業界において大きな課題です。[人・街・環境にやさしい]を企業理念に掲げるタキナミでは、この大きな課題に真正面から取り組み、このたび90周年の記念事業として世界最高レベルの省エネ住宅である「パッシブハウス」基準を達成したモデルハウスを完成させました。一人でも多くのお客様に真の省エネ住宅をご覧頂き、来るべき「ゼロエネ住宅」時代のための家づくりを是非ご体感頂きたいと思っております。

(株)タキナミ 代表取締役
瀧波成嘉